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はじめに
地方の客先常駐エンジニアである私が東京のWeb系自社開発企業への転職に成功したので、転職活動で実践したことや経験したことなどをお伝えしようと思います。
内定承諾しましたー!
これにて客先常駐エンジニア→自社開発Webエンジニアへの転職大成功✨しかも一番行きたかった企業!
これ以上ない自分へのクリスマスプレゼントだー🎄— りんぬ (@rinnu_haguruma) 2018年12月25日
自己紹介
何をしている人?
札幌で客先常駐をしている20代女性エンジニアです。
業務系アプリケーション開発経験が多く、SIer系の客先常駐エンジニアとして3年弱程キャリアを積んできました。
体験したこと
客先常駐エンジニアからWeb系自社開発企業への転職活動を体験しました。
結果は、内定を頂いた企業の他に辞退4社、不採用5社、カジュアル面談をしたものの選考に進まなかった企業4社といった感じです。
転職にかけた期間は準備期間も合わせると約4ヵ月でした。
この記事をオススメしたい人
特に下記の職種からWeb系自社開発企業へ転職、就職を考えている方の参考になれば嬉しいです。
- 客先常駐エンジニア
- SIerエンジニア
- 業務未経験の方
経験内容

地方客先常駐エンジニアが東京のWeb系企業への転職体験記
以前から以下の理由でいつかはWebエンジニアに転身したいと考えていました。
- より多くの人に使ってもらえるサービスづくりに「自分ごと」として携わりたかった
- 新しい技術の追求や働き方の多様性等、私のイメージ像に近いのがWeb系エンジニアだった
- 客先常駐での働き方を続けることに不安を感じていた
そんな中20代中盤の誕生日を迎えて「どうせいつか叶える目標なら今叶えてしまおう」と思い立ったのがきっかけです。
転職について
実は以前に客先常駐エンジニア→客先常駐エンジニアへの転職は経験していましたが、その時と比べると事前準備も含めて倍の労力と時間をかけています。
ですので決して簡単ではなかったということはお伝えしなければなりません。
では、両者への転職活動での違いは何かというと、Web系自社開発企業の方が圧倒的にスキルでふるいにかけている点です。
客先常駐企業は、実際のスキルというよりは経験年数や保有資格というところを重視するか、もしくは業務未経験の方にも比較的門戸は広く開かれています。
しかし、Web系の特に自社開発をしている企業は実際のスキル面を重要視するため、転職サービスのプロフィールに「Rubyを学習中です」とだけ書いていてもまず見向きもされないといったレベルでした。
また、前回の転職では「求人数が多そう」という理由で大手の転職サービスを使用していましたが、そこでは客先常駐系やSIer系の企業がほとんどでWeb系の自社開発企業の求人数はとても限られたものでした。
転職サービスによってはエージェントを通さないと求人を満足に紹介してもらえなかったり、今回転職先として対象外の客先常駐系企業から大量のメッセージが届きストレスを感じたりという紆余曲折もありました。
そこで私はこれらの問題点を踏まえ、効率良く転職活動を進めるために以下のことを実践しました。
- 自作Webサービスを作り、実績をアピールする
- 使用する転職サービスを厳選する
上記2点は、エンジニアの転職活動においては特に気合を入れて取り組んだ方が良いです。
上手くいったこと
自作Webサービスの作成
自作WebサービスはRuby on Railsで作成することに決めていましたが、私はJavaを数年やっていただけでRubyについてやフレームワークの知識もほぼゼロの状態でしたのでそれらの勉強から行わなくてはなりませんでした。
しかし、あまり転職活動の準備に多くの時間を掛けたくなかったので、独学とWeb作成を含めて1ヵ月で実施するという目標を立てました。
実際に行ったこととそれらにかけた時間は下記の通りです。
- Ruby on Railsの参考書で基礎学習をしつつ簡易的な日記を作成(4~5日)
- Ruby on Railsチュートリアルを一通り行い、Twitterクローンを作成(2週間)
- 単語帳アプリケーションを作成(2週間)
使用した参考書
私の方針として重視したポイントは、「新しい言語でもいかに素早くカタチにできるか」というキャッチアップの速さです。
正直完成したWebサービスのクオリティは高いとは言えない代物でしたが、全くの素人が時間をかけたところでプロから見ればたかが知れたものになるだろうし、一旦転職活動を始めてみてダメだったらその時にクオリティにこだわれば良いというスタンスで臨みました。
実際面接でも自作Webサービスについて質問されましたし、特に「どのくらいのスピードで作成したのか」ということはよくきかれました。
今回私は独学を選択しましたが、 業務未経験の方や開発経験が浅めの方は、質問できる環境が整っているプログラミングスクールを検討しても良いかもしれません。
その場合は、受講内容に「Webサービスを自作する」ことが含まれているスクールを選ぶようにしましょう。
「Webサービスを自作する」ことが含まれているスクール(編集が追記)
全国に8教室を構える他、オンラインでも受講が可能となっています。
一度入会いただくと、下記のコンテンツが全て学び放題です。
- Webサービス開発
- VR・3Dゲーム開発
- デザイン
- AI(人工知能)入門
- iPhoneアプリ開発
- テクノロジーに関するセミナー
受講期間中はいつでもメンター(講師)に質問ができ、
1人1人の目的達成のためにトレーナーが徹底的にサポートします。
転職サービスの活用
先述しましたが、エンジニアの転職においては転職サービスの選定が明暗を分けると言っても過言ではないです。
というのもサービスによって登録している企業のカラーみたいなものが少なからずあり、例えば大手のサービスは多額の求人票掲載料を払えるSIer等の企業が多く登録されていますし、求人が多いサービスと言ってもよく見れば客先常駐企業が大半を占めているというようなこともあります。
なぜ転職サービスの選定が大切かというと、対象としていない企業からテンプレメールが大量に届くのがストレスという理由が地味なようで大きな悩みのタネとなり得るのです。
また、そのような企業からの大量のメッセージや求人票が多く混在しているサービスだとだんだん求人票を見てもどれも同じように見えてきて疲れてしまい冷静な判断ができなる可能性も…。
転職活動はそれ自体にとても気力と体力を使うので、そういった些細なノイズをいかに排除し、人生において重大な決断をする際の邪魔にならないようにするかというところにも気を使った方が良いでしょう。
オススメの転職サービスは後述しますが、まず自分がどのような企業で働きたいのかを明確にして、そのうえでなるべくエンジニア転職に特化していて、かつ自分の志望する分野の企業が多く登録されているサービスを探してみることが大切です。
失敗したこと
逆に、対策してはいたものの準備不足で失敗してしまったこともいくつかありました。
- コーディングテストでチャンスを逃してしまった
- Webサービスの仕組みの理解が浅かった
特に、スキルが問われているにもかかわらずコーディングテストでチャンスを逃してしまうのは非常にふがいないことだと反省しています…。
Webサービスの仕組みについても、経験が浅いとはいえ単に自作サービスを作れて満足してしまわずにポイントを押さえて理解しておかないと面接で痛い目を見ることになるんだということ教訓を得ました。
それぞれの対策は後述しますが、普段業務で開発を行う際にあまり使用しないような文法を使わなければならなかったり制限時間があることでの焦りがあったりするので、コーディングテスト用の対策は十分に行っておく必要があります。
使ってよかった転職サービス
Forkwell

今回一番愛用していたのがForkwellです。
給与が高水準かつ新しい技術を取り入れている洗練された企業が多く、わりとメガベンチャー企業の求人も登録しているので、そのような企業と直接チャットでやり取りして選考に進む前にカジュアル面談を設けてもらうことも可能です。
他のサービスと比較すると、こちらのプロフィールにしっかりと目を通してくださる企業が圧倒的に多く面接で話していて大きなミスマッチも発生しづらかったように思います。(他のサービスだとこちらのプロフィールや経歴を全く読んでくれない採用担当者さんが多く、面接の場で話がかみ合わないことが多くありました…)
他の転職サービスと比較すると若干求人数が少ないと感じますが、客先常駐企業がほとんど登録されていないということを考えるとWeb系で自社開発をしている企業へ転職を考えている方にとっては非常に使いやすいサービスだと思います。
https://forkwell.com/
Wantedly

特にスタートアップ系のWeb企業の求人が多いです。
求人数自体も多く、トレンド感あるWeb系企業が登録されている印象です。
また求人票のつくりが「どんな会社か」「何をしているか」など企業のコンセプトを明記するような仕組みになっていて、企業理念に共感しやすく、チャット形式で気軽にコンタクトがとりやすいようになっているのでまさにSNSのような感覚で仕事探しができます。
1点、求人票に給料が示されていないのでその企業のHPを確認しにいったり、面談を進める中ですり合わせて行ったりなどというひと手間がかかるので給与アップを第一目標に掲げて職探しをしている人にとっては少々使いづらさを感じるかもしれません。
https://www.wantedly.com/
次やるとしたらこうする
今回の転職の経験や反省点を踏まえて、これはやっておいた方が良かったなと思う点を3つ挙げます。
コーディングテスト対策
今回受験したコーディングテストでは、Webを通して自宅で行う形式と直接コーディングを見られながら行う形式を経験しました。
形式に違いはあれど、これらはpaizaのスキルチェック問題を解くことで十分対策になります。
解き方の型を覚えたりエディタの使い方に慣れることによって、本番でパニックになる要素を大幅に減らすことができますよ。
特に見られながらコーディングするという行為は独特なストレスがかかってくるので、普段から制限時間に余裕を持って解答できるよう練習しておいた方が良いでしょう。
テーブル、レイアウト設計の理解
ある企業で、制限時間内でWebサービスのレイアウト設計とテーブル設計を行うようお題を出されました。
これについては、Ruby on Railsのチュートリアルを実施すれば設計の仕方は学べると思いますが、簡単なWebサービス(タスク管理サービスとか)の設計をしてみる等、もっと意識的に訓練をしておく必要があると感じました。
あまりこういったお題を出してくる企業が多いとは思いませんが、Webエンジニアとして必須スキルの一つではあるので、面接前のタイミングで設計について理解を深めておくことは面接対策だけにとどまらず今後のスムーズな業務遂行の上で必ず役に立つと思います。
勉強過程をアウトプットする
私は恥ずかしながら今まで技術ブログを書いてこなかったのですが、例えばWebサービスを自作する過程なんかをQiitaへ記事にしてまとめるというようなことをしておけば有力なアピール材料になったと思います。
そうすれば「自己学習してアウトプットできるエンジニアだな」ということを伝えやすくなりますよね。
最近はエンジニアのアウトプット力も求められる風潮があるように思いますし、技術ブログを書いているWeb企業も多くなっていますのでアウトプット力もありますよというアピールができていたら良かったなと思っています。
まとめ
今回私が転職活動を通して実践したこと、失敗してやっておいた方が良かったと思うことをまとめておきます。
- 自作Webサービスを作り、実績をアピールすること
- 使用する転職サービスを厳選すること
- コーディングテストを念入りに対策すること
- レイアウト、テーブル設計を理解し、設計できるようにすること
- 上記の過程をアウトプットすること
普段の業務に加えて、これだけのことを転職活動の一環で実践するというのは正直とても大変ですが、あまり時間をかけすぎずゴールの時期を明確にして進めていけば大丈夫です。
感想
今回の転職活動を通して対策すべきことはたくさんありましたが、結局は自身と企業の相性によるものも大きいということも感じました。
面接などで何かしら違和感のある企業からは総じて低く評価されていたように感じますし、「ここで働きたい!」と思えた企業の選考はスムーズに進んだように思います。
準備をしっかりと整えて不安要素をできるだけ無くすことは大切ですが、**自身の経験の浅さに委縮しすぎず、面接で出会ったメンバーと「一緒に働きたいか」という視点で選ぶ立場でもあることを忘れないで自信をもって臨んでいただけたらと思います。