はじめに #
音楽制作してると考える必要があるのが、ラウドネスとか、ラウドネス戦争みたいな話。人間の脳的に音圧を感じると気持ちよく聞こえちゃう現象を意識して、どんどん音圧上げていって、波形が海苔みたいになってるとか。
なんとなくは理解している部分だけど、ちゃんと一回落ち着いてまとめておこうと思います。
ラウドネスについて #
ラウドネスとは #
ラウドネスとは、感覚量で、基準の一つ。
音の大きさ(ラウドネス:loudness)とはヒトの聴覚が感じる音の強さであり感覚量(心理量)のひとつである。 音の大きさ(ラウドネス)の単位は sone(ソーン)であり、音圧レベルが 40dB の 1,000Hz の純音の音の大きさを 1sone と定義している。ヒトの感じる音の大きさが 2 倍になれば 2sone、半分になれば 0.5sone と表される。
参照: https://ja.wikipedia.org/wiki/音の大きさ#cite_note-yougojiten-1
ラウドネスの規格とは #
ラウドネスの規格は世界的には 2 つあって、日本でも別途定められてるみたい。単位も LKFS と LUFS の 2 つあるけど紆余曲折を経て同じ内容になったらしい。
フィートとメートルも温度も統一されてほしい。
「ラウドネス」の規格としては「ITU-R BS.1770-2」、「EBU-R128」があり、日本では「ARIB 技術基準 T032」として定められている。デジタル信号のラウドネスの単位としては ITU 由来の「 LKFS 」または EBU 由来の「 LUFS 」が用いられ、規格改定など多少の紆余曲折があったが、現在運用されている改定後の基準ではこの 2 つの単位は同じものを表す。
最初に策定された改定前の「ITU-R BS.1770」では「 LKFS 」が用いられていたが長時間の測定方法に若干の問題があり、この穴を埋める形で「EBU R128」が「 LUFS 」を定め、その後の改定で同じ内容になったと言う経緯がある。
LKFS/LUFS の詳細 #
LUFS は絶対値。1dB 下げると 1LUFS 下がるらしい。LU は相対値。こっちも 1dB 下げると 1LU 下がる。
LKFS/LUFS は皆さんお馴染みの dBFS と同じように Digital Full Scale に基づく絶対値です。
LKFS/LUFS の 1 単位は 1dB と同一で、例えばラウドネスが-15LKFS/LUFS のチャンネルを 1dB 下げると、-16LKFS/LUFS になります。また、1kHz のサイン波のピーク値と LKFS/LUFS の値は一致します。(例:1kHz サイン波のピークが-4dBFS である時ラウドネス値は-4 LKFS/LUFS)LKFS/LUFS が絶対値である一方、LU という単位は相対値になります。ちなみに LU を略さずに書くと Loudnes Unit です。
具体的な使用例だと-24LKFS/LUFS を目標とした時に対象の音源が-20LKFS/LUFS だとすると、その差は 4LU になります。
LU も 1 単位が 1dB と同一なので、先の例の場合 4dB 下げれば目標の-24LKFS/LUFS になりますね。参照: https://soundevotee.net/blog/2017/04/25/learning_about_loudness_meter/
- LKFS/LUFS
- LKFS/LUFS は、Digital Full Scale に基づく絶対値
- LKFS = Loudness K-Weighted Full Scale
- LUFS = Loudness Unit, referenced to Full Scale
- 各サービスの適正 LUFS(続・音圧戦争について, Producing Music for Apple Music)
- YouTube: 平均 -14 LUFS
- Spotify: 平均 -14 LUFS
- Apple Music: 平均 -14 LUFS
- ただずっと上記の感じではないみたい。変わることある
- あと必ずしも -14 にするのが正解って訳でもないみたいので、-11 にしてる人もいる
- LU
- LU は、相対値
- LU = Loudnes Unit
ラウドネスノーマライゼーション #
ラウドネスノーマライゼーションは、各ストリーミングサービスでデカすぎる音圧をカットするもの。
上で紹介した、適正 LUFS ってやつ
- YouTube: 平均 -14 LUFS
- Spotify: 平均 -14 LUFS
- Apple Music: 平均 -14 LUFS
音量基準: ピーク, VU, RMS, ラウドネス #
音楽制作の時にはいろんなメーターを使用して、音量基準をそれぞれ調整していく作業が必要になります。
- ピークとは、音の最大値のこと
- DTM などではこれが 0dB を超えると歪んでしまったりクリップノイズの原因になる
- 0dB 超えないように、コンプレッサー使ったりリミッター使ったりする
- ミックスダウンを行う時はある程度 PEAK 値に余裕を持たせておくこと(音割れの 0dB よりもある程度下回る状態)がおすすめ
- インターサンプルピーク(トゥルーピーク)というのも別にある
- デジタルデータではピークしてないけど、アナログデータにした時に限界値を超えちゃうこと(わかりやすい図)
- VU とは、音響機器で用いられる音量の単位のようなもの
- 見た目でわかりやすいメーターみたいなイメージなのかな?わからん。けどあんまり使われてないみたい
- RMS とは、人間の耳に近く、音量の平均値(実効値)を表すもの。
- ラウドネスとは、音楽への人間の感覚量を表すもの。
- 各ストリーミングのノーマライゼーションを考えると -14LUFS あたりで統一するのが無難
- 同じ音量で発音された音でも、人間の耳は音程が低い音は小さい音量に聞こえ、音程が高い音は音量が大きく聞こえる習性があるから、実際の音量差に比べて聞こえやすい音、聞こえにくい音があることを判別できる
- ミックスのバランスが悪い原因を特定しやすくなる。
Logic 上でのメーターの扱い #
Logic 上で前述の音量基準を扱う時にはメーターで対応できる。
いろんなメータがあるけど、自分はこれからは MultiMeter を使っていこうと思います。
- MultiMeter
- なんでも入ってる
- LoudnessMEter
- ラウドネスだけみれる
- iZotope の Ozone とかもメータ入ってる
MultiMeter を使うに当たって、色々詰まっているので方法ながめておく。
- MultiMeter の扱い
おまけ #
この辺もあとで勉強しよう
まとめ #
- ラウドネスとは、感覚量
- LUFS と LKFS は一緒
- ラウドネスノーマライゼーションを意識して-14LUFS くらいを目処に作るといい感じ
- ピークは 0db を超えない(True Peak も)
- RMS は -8dB から-11dB くらいで作るのが一般的
- Logic では、MultiMeter を使うといいっぽい
ラウドネス周りも一回全体的に触っておくと、音楽制作のわかりやすくなっていいかもです。