はじめに #
本記事はミュージックビデオ(MV, PV)をバンドで自作した際の経験をもとに、制作手順を記載しています。
この手順書を参考にすることで、スムーズに MV の自主制作を行えることを目的とします。
今までこんな MV を作ってきました。
https://www.youtube.com/watch?v=DaKz9xK32z4&list=PL15pC7EeaqbNvEXKWsnXuNIGQAx8FPxn9&index=3&t=0s
ミュージックビデオ、PV をバンドで自作する手順書 #
MV 制作の手順 #
MV 制作の手順は以下の通りです。
- 楽曲を作る
- 楽曲をもとにMVの一部分の構成案をまずアイデア出しする
- MV全体の構成案をバンドで練る
- MVの構成に合わせてキャスティングを行う
- 必要な道具を用意する
- 前日までにリハーサルを行う
- リハーサルの映像で仮のMVを制作する
- 当日の撮影スケジュール、チェックリストを作成する
- 前日に翌日の天気を確認し、延期するかどうか判断する
- 前日に出演者各所にリマインドと流れを送る
- 当日は作成したスケジュールとチェックリストを元に撮影を行う
- 撮影した映像を仮のMVに当てはめていく
- MVを特定のフォーマットで書き出す
- 完成
MV を自主制作する際に気をつけるべきポイント #
MV を自主制作するときに気をつけるべきポイントがいくつかあるので記載します。
MV の構成案はまず全体じゃなくて一部分から作る #
- MVの構成案は一部分だけでも良いのでまずアイデアを出すこと
- 何か取っ掛かりを作らないと進んでいきません
- 何でも良いからアイデアをひとつ出すことが大事です
- “愛がなんだ” の時は、ビールを飲んで歩く女性と下高井戸ということだけがアイデアとして出て、実際に下高井戸を見に行って構成を練っていきました
- “灰色パンダ” の時は、パンダに嫉妬するクマをフィーチャーするというアイデアが出てから、ストーリーを膨らませていきました
MV の構成案はバンド全体で練ること #
- 1人で考えるよりバンド全体で話し合った方がいいものができる可能性が高いです。
- 思いも寄らないアイデアが出て、いい!となることが多いです
- MVもバンドとしての表現の一つなので全員でいいものを作った方が、バンド全体の納得感も高まり、いいと思います
キャスティングは早めに行うこと #
- MVの構成案が固まったら、早めにキャスティングを行いましょう
- 俳優さん、女優さんのスケジュールを抑えないことには撮影が出来ません。ここがボトルネックになってくるのでなるべく早めに行いましょう
- 探し方としては、今のところ協力していただいた女優さんは2人ともTwitterのフォロワーの方でした。はじめはSNSで探して声をかけるのがいいと思います。
- お相手の方はお忙しいことが多いはずなので、なるべく分かりやすい依頼文をお送りすることが双方に取っていい結果を産むと思います。
- 出演料などの話もこの段階でしっかりしておきましょう。
撮影にあるといい道具リスト #
- 一眼カメラ
今の時代、写真ならスマホでもかなりいいものが撮れますが、動画となると一眼レフカメラの方がスマホで撮影するより遥かにいいものが撮れます。
一眼レフのカメラを持っている場合、動画撮影機能があるケースがあるので、家に眠っているカメラがある人は確認してみてください。自分は nikon のカメラを使っています。単焦点レンズがいいと思います。
- 予備のSDカード
かなりのデータ量となるので、予備の SD カードも用意しておきましょう。壊れた時にも安心です。残り残量がなくなったら撮影できません。リスク回避は必須です。
- 予備のカメラの電池
長時間の撮影になるケースもあるので、予備の電池も買っておきましょう。電池がなくなったら撮影できません。リスク回避は必須です。
- 照明
夜の撮影となるとかなり暗い場所で撮影することが増えてくると思います。ISO 感度を上げることで対応できるケースもありますが、画質が荒くなってしまうことも多いです。照明があるとかなり表現の幅も広がるので持っていくといいと思います。
- 予備の照明用の電池
照明の電池めちゃめちゃ消費量早いので、予備の電池買っておくと安心だと思います。
- スタビライザー
歩きながら撮影したりするとめちゃめちゃブレます。。めちゃめちゃブレます。そのブレを無くしてくれるのがスタビライザです。めちゃめちゃ高いので買える人だけ買うといいと思います。まだ自分は手が出せてないです。脇を締めて撮影することでブレはちょっと減ります
リハーサルは必ず行うこと #
- リハーサルはなるべく行いましょう。
- 土地の感じとかを掴んでおくのすごく大事です。
- 映像も撮影しておきましょう
- どの向きで撮ろうかとか、どこで振り向いてもらうかとか、当日さながらにリハーサルを行っておくと安心して当日を迎えられます。
- 暗い場所、危ない場所、人通りの量、車の量などを確認しておきましょう
仮の MV を制作しておくこと #
- リハーサルで撮影した映像で仮のMVを撮影しておきましょう
- 仮のMVを作ると、構成案の中で足りないシーンがあることに気づいたりします
- また、後々映像制作が楽になるので作っておきましょう
撮影チェックリストを作成すること #
- シーン別の撮影チェックリストがあるといいと思います。
- 2,3シーンで完成する場合は大丈夫だと思うんですが、20シーンくらいあると撮影漏れが出てきてしまうことが怖いです。
- バンドメンバーで補えるシーンであればいいですが、キャストの方がいないと撮れないシーンの場合公開が伸びてしまいます
- なので、簡単なチェックリストを作成して、チェックしていくといいと思います
天気が悪い時用に予備日を用意しておくこと #
- 雨が怖いです。
- 最初のMVを撮影した時、雨予報が消えず、撮影延期としました
- 公開予定日までにちゃんと余裕を持って、撮影予定日を設定しておき、撮影予備日もちゃんと用意するようにしましょう
MV のフォーマットは youtube 用に吐き出しておくと良いと思う #
- MVが全て作成し終わったら、youtube用に吐き出しておくといいと思います
- 以下に設定して書き出し
- 形式: H.264
- プリセット: Youtube 2160p 4k